坊主先生は嘘つかない

子どもも教師も夢中になる学級経営や、校内研修の解説書です。僕の全てを伝えます。誰でもできます。

毎朝、学級みんなで遊ぶ三つの理由

僕が毎朝、学級みんなで遊ぶ三つの理由

毎朝、毎朝、来る日も来る日も遊び続けている。そこには僕の信念がちょっとある。ちょっとだけだけど。そんなお話。

 

 

① 心地よく笑うことを学級の核にしてみたら・・・

 

僕が本気で思っていること。

 

それは学級開きの4月の最初の日からスタートする。勿体ぶって後から遊んだりしない。毎日やりたいんだ。歯を磨くように。小学校の頃は毎朝磨かなかったけど。

 

学級がスタートしたこの時期は緊張感も高いから、笑いは大事。近年は、学級開きの最初は挨拶でもなんでもなく、とりあえあずアイスブレイクで遊ぶ。メッセージは遊びにこめる。

 

【一例】

「今年の担任です。よろしくお願いします」「とりあえず、みんなStand Up」「先生のいう事で動いてみてね。」「Sit Down」「Jump」「Spin」と言いながら、一緒にその動作をする。

 

次に、僕は「Sit Down」と言いながら、立つ。そうすると何人かの子は当然、間違えて立つのだ。いや、僕も言いながらまじで間違える。僕はどんくさい。ちょっとした笑いが起きる。考える暇もなく連発。花火みたいなもんだ。

すると間違えるのが恥ずかしくなく、体も心もほぐれていく。こんな感じで一年のスタート。

 

英語でしたのは理由はない。これぐらいでは「先生、かっこいい」とは言われないのが悲しい。

 

うちのクラスでは、毎朝こんなことをしている。毎朝するのでネタに困っても大丈夫。世の中は優しい。

 

遊びが学びに欠かせないわけ―自立した学び手を育てる

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たった5分でクラスがひとつに!  学級アイスブレイク

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② 朝のみんなの波長を合わせてみると

 

朝ってほんと、みんなコンディションが違う。眠たい子、機嫌が悪い子、テンション高い子、いろんな子がいる。

 

「もう学校ですよ。切り換えなさい」もいいけど、僕は一緒に笑って波長を合わせたい。その方が平和的だ。

 

時間があれば外で、思いっきり朝から遊ぶのもめっちゃいい。上に書いたような遊びは先生がガイドするあそび、自由遊びでスタートもとてもいい。

 

でも、なかなか毎朝、その時間は取れなかったりもするから、ささっとできるアイスブレイクで楽しく一日を始める日が多いのだ。学校は忙しい。

 

卒業式の朝でもやってます。感動の前に遊ぼう。

 

「先生、うちらは朝の遊びがあるから、こんなに仲良くなれたんだと思うよ。」

そんなことがもらったお手紙に書いてあったこともあった。こんな嬉しいことはない。

 

③ 遊びは体験的な問題解決の場だって僕は思う

 

ただ、毎朝遊んでいるだけなんやけど、ちょっとだけ意識していることがあります。

 

「もっとみんなが楽しくなるためにどうしたらいい?」

 

アイスブレイク中に聞くこともあるし、アイスブレイク後に聞くこともあるし、聞かないこともある。

 

楽しむためにアイスブレイクをしているということを子どもが理解してくると、うまく参加できない子に声をかけたり、男女関係なくしようとしたりする子が少しずつ増えてくる。

 

これも毎朝しているから、子どもはチャレンジすることができる。どのようにチャレンジするかはその子が決める。調子が乗らない日はそれでいい。

 

育つのは子ども。

 

いつも決まった子とだけ関わっていた子が、今日は違う子とやるぞって思うのは、その子のチャレンジ。これがたまにしかアイスブレイクをしてなかったら、チャレンジの場が少ない。人はチャレンジする時に一番成長するらしい。立教大学中原淳さんがこんな記事を書いている。

news.yahoo.co.jp

チャレンジしている子にそっと、「やってみてどうだった?」って尋ねる。みんなの前ではあんまり取り上げない。だって、きっと答えはそのこの中にあるから。

 

でも、みんなに「今日、みんなが楽しめるために工夫してた人いてた?」って聞くと、チャレンジした子のいろんな名前が挙がったりする。子どもはよーーーく、みてるんだよ。大人よりずっと。

 

僕がみんなに伝えたいことは、子どもから言うことなんだよなぁ

 

大人が見えていないことばかり。だから子どもに教えてもらった方がいい。いっぱい教えてくれる。その情報をたよりに子どもの世界を理解しようといつも思う。

 

一時期、それで青春小説ばかり読むようになったら、妻に、「あんた、もっかい学生やり直せると思ってんの?」と突っ込まれました。

 

おかげで、それから若返りました。いいことづくめです。

 

朝の数分やり続けるだけで、子ども達は笑顔でスタートできる。やっているうちに、どんどんアレンジできるようにもなる。僕も毎朝チャレンジする場があるのだ。Try&Errorは大人から

 

毎日、場があることってすごい大事。失敗してもうまくいかなくても次の日、それを生かせばいい。問題解決学習そのものなんだ。たまにしかないと、うまくいかない時に、あーーあって感じになってしまう。

 

 

 遊ぶってええなぁ

 

毎日遊んでみると・・・ きっかけ編

遊ぶことの大切さは、教え子に教えてもらった。

 

「先生さ、今もやってるの?毎朝、みんなで遊ぶやつ。」

 

「うーーん、最近はやらないんだよね。」

 

「絶対、やったほうがいいよ。あれで、オレら仲良くなったんだから。」

 

卒業生と久しぶりに会ったときに言われたことだ。はっとした。そうだった。遊ぶことすごく大事にしてたんだった。ありがとう。その前に、「先生、太った?」と言われたことは、ゆるそうと思う。

 

子ども達は遊ぶのが好きだ。大人と違ってお酒を飲んだりそんな不健康な遊びは必要ない。

 

休み時間は大人気だ。チャイムが鳴ると、悲しそう。大人だってそう。休憩時間ってワクワクする。

 

「子どもに惚れなさい。子どもに惚れられる教師になりなさい」

 

これは横浜が生んだ実践家・島本恭介先生に言われた言葉だ。

 

子どもに惚れる―今、教師の感性を問う

子どもに惚れる―今、教師の感性を問う

 

 

こんな素敵な先生の言葉を大事にしてきた。

 

おそらくこの言葉を勘違いした僕は、ひたすら子どもと毎日遊び続けて7年が経ちました。子どもに惚れる=子どもと遊ぶと解釈しちゃったわけです。

 

あっ、またあのクラス遊んでる・・・

いやいや。遊んでるように学んでるんです、、、なんて言ってみても、どこからどうみても遊んでるわけなんですが・・・

 

「楽しいからやる。」

 

子どもみたいな理由だけど、大事にしたいって思う。

 

楽しいからもっとやりたくなる。

 

もっとやりたくなるから、友達とやりたくなる。

 

友達と楽しむから、人に話したくなる。

 

楽しむ先にあるのは、人を思いやったりすることなのかもしれない。

 

朝の遊びに込めた思い。

 

ただ、楽しい時間を共有したいのだ。そこを、学級の核にしたいと願っている。

 

次は、なぜ朝遊びをし続けるのか、その理由について考えてみたいと思います。

 

 

生き生き学級経営のはじまりのはじまり

はじめに

 

「あなたの授業はうまいけどいい授業ではない。」

「誰に向かって授業してるの?」

「子ども主体っぽい授業。」

 

こんなに努力してるのに、なんでこんなこと言われるんだろう。

 

僕が目指していたのは、板書もうまく、発問もうまく、話し合いがガンガンできるカリスマ教師。

 

自信を深めていた時期に、さっきの言葉をたて続けに言われた日のことをよく覚えている。

悔しい僕は、「あいつらは分かっていない。」ってぶつぶつ言いながら、大好きなマミーを一気飲みした。

 

でも、本当は気付いていたんだ。周りの評価を気にして、周りから称賛されることを期待して、教壇に立っていたことを。

 

肝心な子どもとは、心で繋がっていなかったことを僕は知っていた。僕が期待していることを、子どもは読みながら生活していたんだ。

 

「僕は、何のために先生になったんだろう。」

 

反省した僕は、彼女(今の奥さん)に電話して、相談した。

 

「そんなもん、自分で考え。何時やと思ってんの??」とブチ切れられた。彼女はいつも塩対応なんだ。ツンデレに男はやられるものだ。

 

(予断だが今でも彼女はツンデレがすごい。人はそんなに変わらないことを証明してくれている。)

 

自分で考えなきゃいけなくなった僕は、Facebookで子どもとワクワクしていることをしていることを発信していた、大学の同級生に連絡した。

 

「仲間にいれてほしい。」

 

快諾してくれた彼とその仲間にすぐ会うことになった。

 

「みんなで本読むから、この本読んできてね。」

 

指定されたのが、クラス会議の本だった。

 

クラス会議で子どもが変わる―アドラー心理学でポジティブ学級づくり

クラス会議で子どもが変わる―アドラー心理学でポジティブ学級づくり

  • 作者: ジェーンネルセン,H.ステファングレン,リンロット,諸富祥彦,Jane Nelsen,H.Stephen Glenn,Lynn Lott,会沢信彦
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クラス会議で学級は変わる!

クラス会議で学級は変わる!

 

 

読みながら子どもが自分たちの力を信じ、クラスを作っていくその描写に圧倒された。

 

(僕は子どもを教える、導く対象だって思っていたから)

 

その時に出会った新たな仲間とは、それから切磋琢磨していくことになる。

 

これがきっかけで、多くの人や実践に出会うようになった。

 

例えば、岩瀬直樹さん

はじめて彼の講座に行った時は、違和感しかなくて、振り返りに違和感がありますって書いた。

 

「そうなんだね。最初はそうかもしれない」と優しく言われたことを今も覚えている。

彼の実践に触れなければ今の自分はいない。

 

吉田新一郎さん社会科ワークショップの仲間たち。ワークショップを知ったのも、彼らとの出会いだ。いつも刺激的なみんなとの出会いは大きい。

 

森重裕二さん。まだお会いしたことないけど、ネット上でつながり、その生き方に影響を受けている。

 

首藤久義さん。プロジェクト学習について学ばさせていただいている。歳の離れた友人でもある。

 

そして、僕の近くの同僚のみんなだ。尖りすぎた杭だったボクが、楽しく仕事ができるようになったのは、厳しくも支えてくれた人たちがいたからだ。

 

振りかえると、ボクの実践はパッチワークだ。いろんな先生たちから学び、子どもたちから学び、そして今がある。末っ子らしい実践群だと思う。

甘えるのは得意なんだ。

 

今では娘に頭を撫でてもらっているぐらいに。

 

そんなボクも今では、

 

「一人一人が生き生きする学級を作りたい」って言えるようになったけど

 

「自分の軸って何?」

「人の真似ばかりでいいの?」

って悩んだ日は一度や二度ではない。三度でもない。

 

朝起きてすぐに、「主体的ってなんだろう?」とか教育的な疑問が湧いてきて、いつも頭の中が忙しかったんだから。

 

時間をかけてじっくりじっくり自分に馴染んできたことがある。そんな11年間の実践を残していこうと思う。

 

自分のために。

 

それが、誰かに届いてくれると嬉しいと思う。

 

「先生はさ、うちらの弱い土台。私らで土台も固めたし、いろんなもの乗っけたよ。ありがとう。」

 

こんな言葉と共に、巣立っていく子どもたち。カリスマ教師を目指していたら、きっと見れなかった世界だ。

 

今日も楽しく子どもと過ごしているんだ。

 

 

 

 

 

坊主先生の学級経営の解説書を公開!

学級経営には、コツがいる

 

『先生、いきなり歌わないでください。』

『先生、ふざけすぎ!』

 


毎日子どもにいじられながら、楽しく過ごしている。こんなぼくだけど、毎日、生き生き子どもたちと過ごしているんだ。歌うのはRockに生きたいから。

 


そして、誰が先生か分からないクラスと参観した人たちに言われる。

 


『先生はさ、みんなの土台なんだよ。それも弱い土台。うちらが、土台も固めて色を塗ったんだよ。ありがとう。』

 


卒業生に言われた言葉

 


それがうれしい。それがやりたかったんだ。

 


ん?弱い土台ってなんだよー

 


そんな、子どもも大人も生き生き過ごすクラスづくりについて、書いていこうと思う。

 


書きたいから書く。腹が減るから食う。そんなもんです。

 


こんな項立て

 


はじめに

 

bozusen.hatenadiary.jp

 


子どもが生き生き過ごす学級経営

 

毎朝、ひたすら遊んでみると・・・

クラス会議でうちらは育った

朝の会は輪になろう

何でもくじ引き制度

給食、席替え、ペア

教室ビフォーアフター

気持ちのいい日は青空教室

大切なことは読み聞かせから学ぶ

保護者と共に育てるために・・・

 

 

子どもが夢中になる授業づくり

 


キルパトリックに学ぶプロジェクト学習の考え方

ひたすらクッキーを作ったら、プロになっちゃった

秘密基地で秘密の野菜を育ててみた

本物のオモチャ屋さんを目指して修行してみると・・・

英語を学ばない外国語学習の作り方

書くの大好き作家の時間

読むの大好き読書家の時間

考えるのが大好きになる市民家の時間

自分のペースで学び合う単元内自由進度学習

子ども達の生活から生まれる図工の時間

 

 

教師が成長するためのもみじアプローチ


自治体がしている研修で仲間と出会う

学校の外の学びはとっても豊か、出会いが人を変えていく

校内の同僚と切磋琢磨するために

支えてくれた本当の出会い

毎日、自分だけのリフレクションをしよう

子どもと楽しく過ごすには、子ども目線にたつしかない

「あなたの授業はうまいけど、いい授業ではない」と言われたこと

「荒削りだけど本当にいい授業になったね」と言われた日のこと

同僚と仲良く過ごすことができるようになる方法

スーパーティーチャーはいらない。持続可能な学校へ


おわりに

 

 

少しずつ紹介していきます。

 

 

 

 

 

 

校内研修は対話で決まる

校内研修は遊びからスタートするのがいいですが、ずっと遊びだと叱られます。

 

ということで研修の目的がどうであれ、対話できる場をつくる必要があります。

 

それが研究部の役目だと思います。

 

場を作るときのポイントは以下の3点

 

①  時間設定

 

② メンバー構成

 

③  方法

 

時間設定は、いろいろ試してきて7〜10分程度がいいなと思っています。短いと物足りないし、長いとストレスがかかります。

 

メンバー構成は、意図的に組むよりも、適当に何人と指定したり、血液型で分けたり、自由度や偶然性をあげるといいなと思います。

 

対話の方法はたくさんあると思いますが、最近のベスト3を紹介します

 

第3位     ワールドカフェ形式

 

第2位    トリプルトーク 

 

3人で順番に話すもの。これはすごいおすすめで、短い時間でもめっちゃいいです。「最近、いいなぁって思った教室でのできごとは?」みたいな簡単なお題で3分ずつ話すだけでもかなり相手のことを知れますね。アイスブレイク的によく使います。

 

第1位   円た君です。丸い形をしたホワイトボードを膝の上に載せて使います。書きながら話していきます。

 

これ便利です。