坊主先生は嘘つかない

子どもも教師も夢中になる学級経営や、校内研修の解説書です。僕の全てを伝えます。誰でもできます。

心に残る同僚

自分を育ててくれた言葉、先輩がいます。

 

疲れたら飴ばかりくれる大先輩がいました。おかげで虫歯だらけです。

その先輩に春に連れてかれる花見バスツアー、いつも桜が咲いてませんでした。

元気かなぁ。

 

その先生はいつも丸つけをしてました。丸の書き方、ハンコの押し方、めっちゃ教えてもらった。いや、めっちゃ叱られてました。

 

僕には忘れられない言葉があります。

 

一つは先輩の同僚。

子どものノートに、メッセージを書いている時間が一番好きな時間なんだよね。

 

働き方改革と真逆なその先生は、毎日、放課後、子どもとノートで向き合っていました。

 

二つ目も同僚の先輩

 

ねー、子どもは温かいかかわりの中でしか育たないよ。

 

おじさん先生だけど、学校一優しくて、みんなから愛されていた先生でした。

 

三つ目は、横浜が生んだ大先輩、島本恭介先生

 

あなたの授業は、うまいけどいい授業じゃない。

 

次の年に、こう言われました。

 

あなたの授業は、いい授業になったね。子どもをよくみてる。子どもに惚れなさい、そして惚れられる教師になりなさい。

 

涙が出た言葉でした。

 

いろんな講座やワークショップに行きました。いっぱい本も読んできました。今もです。それは楽しい。

 

ただ、いつも心に刻み込まれたのは同僚の言葉です。これってなんなんだろう。

 

同じ子どもと過ごし、同じ地域で過ごしている同僚とアホなことしたり、くだらないことしたり、ふざけたり、たまに真面目な話をしたり、そんなことが好きです。

 

そんな中で、この先生のこの部分がステキやなとかが見つかっていくことが成長なんやと思います。

 

そん時に気付かなかった良さに気付いていく。そんな風になりたいもんです。

 

昔嫌いだった、なすびは今では大好きになりました。

 

宿泊学習あれこれ

小学校の思い出に修学旅行や自然教室があります。

 

その昔、修学旅行に行く三日前に親に坊主にされ、悲しくて悲しくて、必死で髪が伸びるおまじないをしていたのは僕です。

 

今では帽子を愛用してます。

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この似顔絵は、フリーランスティーチャーの田中光夫さんに描いていただきました。いけてます。

 

せっかくのオシャレも水の泡でした。大好きなあの子と同じ班だったのに、、、

 

ってぐらいに覚えています。

 

さてさて、教師になって、これでもかというぐらい毎年、宿泊学習に行っています。

 

これ、実は準備する側はなかなか大変なんです。事務的なことからしおりづくりやらなんやら。

 

大事にしていることがあります。

 

この宿泊学習で大事にしたいことを真ん中に据えることです。

 

例えば、とにかく楽しむ!をテーマにすれば、たくさん準備をせずに、行くまでには活動するグループで仲良くなるようなアイスブレイクや活動をします。それだけで行っちゃいます。

しおりなくても、グループがしっかりしていればなんとかなります。

 

こういうパターンの年もあれば、がっつり学年で準備をたくさんする時もあります。

一人一役をつくり、実行委員をつくり、しおりも手づくりのパターンです。

この時は、子どもたちは見通しをもてるから、自分たちで行動しようとします。このパターンの場合は、子ども以上に、学年団の先生たちの絆を深めます。学年で相談をたくさんするからです。

 

その年の学年団や、子どもたちの様子に合わせながら、どんな宿泊学習にするかを考えていくことが大事です。

 

とはいえ、個人的には大好きな行事です。学校じゃ見られない子どもの姿が見られるし、なんか家族みたいでほっとします。

 

もう一つ、宿泊学習を控えると一ヶ月前ぐらいから、準備で結構、時間をとられ授業が進みません的な悩みが生まれます。

 

ここ、経験的に慌てない方がいいです。授業の遅れは取り戻せますが、子どもとの信頼関係は取り戻せないからです。

 

うちのクラスだったらクラス会議やアイスブレイクは減らさない方がいい。慌てると関係がぎくしゃくしちゃうからです。

 

今日の時間割は、

①英語、②クラス会議+アクティビティ、③田んぼのお世話、④サッカー、⑤音楽です

 

算数は進めないと、あとが大変だから、朝学習の時間で少しやります。

 

忙しいからこそ、スキマをつくろう。

体験しながら学ぶ

体験しなから学ぶ

 

あんなにたくさん覚えたことって、ほんときれいさっぱりなくなります。脳の片隅にあるのだろうか、、、

 

反対に忘れられない一場面だってあります。昔、温厚な友達と海鮮丼を食べていて、トイレの間に彼のボタンエビを食べといてあげたら、めっちゃキレられたこととか、忘れられません。エビには気をつけましょう。

 

子どもも同じです。ということで体積の学習で、1立方メートルをグループで作りました。

 

どうやってやろうか悩んでたら、先輩の先生が新聞紙でやるといいっていうので、新聞紙でやってみました!

 

用意するもの

1m定規   新聞紙大量  テープ

 

結果、、、、大苦戦  笑

 

新聞紙をななめに巻いても90cmぐらいしかならない。子どもは真面目だからなんとか100cmにしようと奮闘します。

 

とはいえ、途中でだいたいでいいねって話で、完成しました。

 

割と根気のいる作業でしたが、なんだか達成感。

 

算数では、じゃんけんや何かを作ることを大事にしています。

 

算数楽しく ハンズオン・マス (坪田式算数授業シリーズ)

算数楽しく ハンズオン・マス (坪田式算数授業シリーズ)

 

遊んでいるように学びたいって思います。だから、いいなって思うものはまず取り入れてみます。やってるうちに自分流になっていくって思っています。

 

 

給食当番

給食はうまい

 

これ、先生をしていて良かったと思うことです。しかしながら、自分たちでやんないと給食食べられません。

 

給食当番というのがあります。

円の形のものを回すのもあれば毎週変わるのもありますね。

 

給食当番をペアで固定すると、一年間同じペアになります、、、うちのクラスではできるだけいろんな人にしてほしいから、こんなやり方をしてます。

 

毎日くじ引き、または、やりたいことをする。

 

くじ引きは、白衣に着替えて並んだ子からします。毎日、ドキドキです。

 

やりたいことするverは、毎週、月曜日にやりたいことを出し合い決めます。

 

くじ引きはなんかドキドキするし、やりたいことverは、責任感がうまれます。

 

このやり方にしてから、さぼったりだらっとしたりすることがなくなりました。

 

すると頑張っている姿を認め褒めることができるからお互い気持ちがいいです。

 

少しシステムを変えるだけで、子どもがぐっとやる気になることってたくさんあります。

 

どうしようって思った時の基準は、いつもどうやったら子どもたちが笑顔で楽しくなるかを考えるようにしています。

 

なかなか難しいですが、楽しいを真ん中に置いた、そんな先生でいたいなって思います。

教えることなんてできない

何も教えることなんて僕にはできない

 

僕が思っていることです。逆立ちもできないし、側転だってうまくできません。失敗だっていっぱいするし、豆はあまり好きじゃないし、アンパンマンのキャラクターも全部言えません。

 

僕にはできないことがいっぱいあるんです。

 

「先生なのにできないの?」

 

小さい子は聞いてきたりします。

 

「うん。先生にもできないこといっぱいあるよ。どうやってやるか教えてくれる?」

 

「いいよ〜」

 

二年生の子に一輪車の乗り方をわかりやすくレクチャーしてもらったけど、まったく前に進めません・・・おそるべし一輪車

 

自分にできないことは得意な子に教えてもらえばいい。そんなことを伝えたいから、積極的に子どもに聞いています。身近にいる先生が、そういうスタンスを大事にしているのをみせるとそれが広がっていきます。

 

こないだ、図工でクレヨンを重ねて塗りながら春を書きました。

 

クレヨンの達人の子がいました。その子に、みんなに技術指導をしてもらいました。そうすると、みんなもその子も生き生きしてくるし、

 

僕には一切アドバイスを求めず、その子に聞くようになりました。僕は相手にされていまでんでした・・・

 

それでいいって思っています。そうすることで、一人一人の得意なことが学級に浸透していきます。子ども達同士の方が、お互いの得意なことをよく知っています。それも、子どもに聞くとよく分かります。子どもにアンケートをとるのも素敵です。

 

先生だけが知識や技能をもっていて、子どもがその知識を授かる時代ではもうないでしょう。

 

だから、僕が意識していることは、自分が知っていることは、子どもに質問の形で聞かないということです。

 

例えば、「平清盛がやったことは何?」といった類の質問です。こんなことは自分で調べたらわかりますし、こうやって質問しちゃうと答え探しになります。

 

もっというと、この問いは、相手がそれを知っているかどうかを験すような質問です。

 

鷲田清一さんがこんなことを言っています。

 

問いとは本来、自分の知らないことを相手に聞くことだ。

 

おとなの背中 (単行本)

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だから、僕もできるだけ自分も知らないことを子どもに問いとして聞きたいです。

例えば、「平清盛が人生の中で大事にしていたことってなんだろうね?」

 

こういう問いだと、僕も一緒に探究できる。そう思っています。

 

教師も子どもも学ぶ、そんな毎日をつくりたいなって思います。

 

大人ができることってそんなに多くないです。子どもたちに「いいね」って笑顔で伝えること。それだけで子どもは育つって思っています。子どもが安心、安全に過ごせる環境を整える。そんなことに集中しています。